法光寺

 

あなたの「心の居場所」として・・・広島県尾道市・浄土真宗本願寺派・法光寺(法光寺心理相談室)

法光寺メイン画像

ツイッター

法光寺住職・季平博昭が語る、なんだか気持ち良くなるお役立ちコラム。日々の生活にうまくとり入れれば、新しい道が開けるかも。

Facebook

法光寺住職・季平博昭のリアルタイム情報!Facebook会員登録、友達申請して読んでください。

ブログ

今何処にいて、何をして、何を感じているのか。季平博昭の「今」が見えてくるリアルタイム・ブログ。今日もスマホ片手に、「今」を見つめている。
HOME»  季平博昭»  コラム»  2009年7月10日号»  2009年7月10日号

2009年7月10日号

2009年7月10日号

「臓器移植法」改定に思う

 7月13日、「臓器の移植に関する法律(臓器移植法)」の改定案が参議院本会議で可決成立しました。今回の改定は、法が成立して12年たっても国内での臓器移植が増えないことや、「臓器提供」を本人が書面で意思表示し、家族が承諾してはじめて法的脳死判定と脳死移植を認めていたため、民法で意思表示が有効とされていない15歳未満からの臓器提供ができないことを課題とするのが主な目的とされていました。成立した移植法は、脳死を一律に人の死とし、本人が生前に拒否の意思表示をしない限り、家族の同意のみで臓器移植が可能になり、0歳からの臓器移植もできることになります。私たちの宗派では、脳死・臓器移植について統一見解は出していません。それは、「教団内には、さまざまな意見があり、論議が尽くされていない」からです。しかし、基幹運動推進本部から「共に歩む(脳死と臓器移植)」を発行するなど、課題としてきました。その中では、「脳死イコール人の死」とすることについての問題点を指摘しています。「全日本仏教会」など5団体で構成する「日本宗教連盟」は、4月17日と6月1日に、「臓器移植法改正問題に対する意見書」を発表しました。その中で、脳死を一律に「人の死」と規定すべきではない、臓器移植は個々人の死生観と深く関わることから、「本人の書面による意思表示」は欠くことのできない条件である、小児からの臓器移植はより厳格な脳死判定基準の導入など、子どもを保護するシステムを検討すべきとし、「臓器移植法の改正は、国民一人ひとりの死生観に及ぼす影響が大きいことから、問題点を残したままでの採決は、将来にわたり日本人の死生観の形成に禍根を残す」としていました。私も、臓器移植を前提とした、「脳死」を一律に人の死と規定することは、人為的に生と死のラインを操作することになり、さらには個人の死生観を無視することにもつながるのではと思います。宗派としては、6月19日、参議院議長に、「慎重な審議を求める要望」を送付。7月14日には改定案可決を受け、内閣総理大臣などに、「生命軽視につながらないよう適切な対応を求める要望書」を送りました。念仏者として、改めて自らの生と死をどう考えるかという点など、色々な観点から、お互いに考え、論議していきましょう。

2014-03-23 18:48:32

2009年7月10日号